人が死んだら電柱になる、不思議な世界で生きる女子学生。 そこで出会った女子学生夕月梨沙は、「人が死んだら電柱になる」ことに違和感を抱いていた。 ――ほんとうにそんなこと、あり得るのだろうか? そう考えた彼女は、なんとほんとうに死んでしまう。 そして女子学生吉川アヤに梨沙の墓――電柱を探させ、彼女に愛の告白をする。アヤもそれを受け入れ、幽霊少女との不思議な日常に足を踏み入れる。 そんな日常も進んだとある日、梨沙の友人橘アオイと出会う。橘アオイは不思議な女性だったが、彼女の「幽霊を見た」という言葉を信じ、地下教室へと向かう。 そこに居た幽霊少女・一紗の願いを聞き、彼女を殺した人間を探す。 ――その犯人は橘アオイだった。橘アオイはアヤを殺そうとしたが、梨沙の姿を感じ、アオイは殺意を喪失した。そして一紗はアオイに取り憑くことで凡て丸く収まった。 それからしばらくして、アヤが入っていた部活動の部長、時井戸守は告げる。「ここは、夕月梨沙の作り出した箱庭世界だ」、と。 この世界で生き伸びるには、夕月梨沙の「世界」に従い、おままごとを演じるしかなかった。だが、アヤは梨沙を愛していた。そして、イングリッシュガーデンの不思議な日常を愛していた。だから、彼女はそれに従い、おままごとを演じ、幽霊少女との不思議な日常を確固たるものにするのだった。