スワロウテイルの子供たち
その街は、永遠の「冬」に囚われていた——。
永遠の冬に囚われた街、シティ。
人々は、生まれてから亡くなるまでシティから出ることはない。
記憶喪失の少女カナタは目を覚ますと、人々の墓場である「魂の揺り篭」に居た。
身よりもないカナタは、そのまま永遠の冬からシティを解放すべく動く子供たち——「解放同盟」と行動を共にすることとなる。
子供たちは知らない。シティとカナタ、二つの秘密が解き明かされるとき、何が起きるのかを——。
■連載準備中。本サイト及び各種小説投稿サイトにて2025年初頭連載開始。
更新履歴
- 2024.11.13
- 正式タイトル公開
- 2024.09.25
- ページ公開
用語
解放同盟
「冬」に囚われた街を解放すべく活動する少年少女達を指す単語。
人々の大半は、囚われた街のことを疑問に抱かないし、変わろうとも思わない。そんな人々のことを、解放同盟は「越冬ツバメのようだ」と揶揄する。
シティ
円形に作られた壁で覆われている街。城塞のようになっているが、壁の向こうは永遠の吹雪に覆われていて、外へ出ることは叶わない。
人々は「外」のことを不審にも思わないし、外に興味を抱かない。何故なら、衣食住の全ては「シティ」で完結してしまうからだ。
魂の揺り篭
「シティ」地下に存在する、シティで寿命を迎えた人間が永遠の眠りに就く場所。
壁一面に棺桶を仕舞い込むことが出来る。墓参という概念は存在せず、入り口にある慰霊碑を時折拝みに来る程度に過ぎない。
揺り篭の管理は代々「墓守」と呼ばれる人間が行う。
カナタ
目を覚ますと、「シティ」の魂の揺り篭に居た少女。
自分の名前以外の全ての記憶を失っており、墓守に見つかった時も自分のことが何者だか説明出来なかった。
「解放同盟」の少年と出会うことで、「シティ」の謎や彼らの使命を知っていくこととなる。